ISO9001とは?要求事項を初心者向けに分かりやすく解説

投稿日:2023/3/6

皆さんは「ISO9001」を知っていますか?名刺やホームページで見たことがある人も多いと思いますが、これは「顧客満足度を高めるため、よい製品(サービス)をつくるための仕組み作りができている組織」であることを示しています。この記事では「ISO9001」について知りたい方やこれから取得を考えている方向けに、要求事項や取得方法を簡単に説明しています。

ISO9001とは?初心者向けに分かりやすく説明!
  1. 【目次】
  2. 1. そもそもISOとは?
    1.     1.1. ISOの概要
    2.     1.2. 「モノ規格」と「マネジメントシステム規格」
    3.     1.3. ISO規格の認証を取得するには?
  3. 2. 品質の基準「ISO9001」とは?
    1.     2.1. ISO9001の概要
    2.     2.2. ISO9001の要求事項
    3.     2.3. ISO9001取得の流れ
    4.     2.4. ISO9001取得時に気を付けるポイント
    5.     2.5. ISO9001を取得するメリット・デメリット
  4. 3. ISO9001のよくある質問
    1.     3.1. 取得にかかる期間は?
    2.     3.2. 認証の有効期限は?どうやって継続するの?
    3.     3.3. 取得にかかる初期費用は?
    4.     3.4. 認証継続にかかる費用は?
  5. 4. まとめ

1. そもそも「ISO」とは?

「ISO9001」の前に、まずは「ISO」について簡単に説明します。ISO9001を知る上で重要なポイントとなるので覚えておきましょう。

1.1. ISOの概要

ISOとは国際標準化機構(International Organization for Standardization)のことで、一般的な読み方は「アイエスオー」ですが「イソ」や「アイソ」と読むこともあります。

ISOが定めた基準の一つに「クレジットカードのサイズ」があります。国によってクレジットカードの大きさが違うと、使用できないなどの問題が発生してしまいます。そうなると困るのでISOが「クレジットカードのサイズ」の世界基準を決めています。

このように、ISOは、「世界中で同じ品質・同じレベルの製品やサービスを提供できるようにする」ために、世界共通の基準を決めて普及させることを主な活動としています。

1.2. 「モノ規格」と「マネジメントシステム規格」

ISOが決めた基準は「ISO規格」と呼ばれ、「モノ規格」と「マネジメントシステム規格」の2つに大別されます。ISO規格は、さまざまな業種・業界で作られており、全部で約2万個以上の規格があります。下の表で、代表的な規格をまとめました。

1.3. ISO規格の認証を取得するには?

企業などの組織がISO規格の認証を取得したい場合、ISO審査機関による審査を受け合格する必要があります。ISO審査機関とは、認定機関から審査実施の許可を受けている機関のことで、外資系を含めると日本国内に約70社あると言われています。

審査機関によって認証取得できる規格やかかる費用が違うため、ISOの取得を考えている場合は複数の機関の話を聞くなどして自社に適した審査機関を選びましょう。

次の章では、世界中で数多くの企業が認証取得している品質に関する規格「ISO9001」についてお話しします。

2. 品質の基準「ISO9001」とは?

この章では、マネジメントシステム規格の1つである「ISO9001」について、その概要や取得の流れ、取得するメリットとデメリットについて説明します。

2.1. ISO9001の概要

ISO9001(アイエスオーキュウセンイチ)とは、「品質」に関するマネジメントシステム規格の1つです。製品やサービスが顧客の要求を満たすために、企業はどういう管理の仕組みで仕事をするのかを定めた規格です。特に、建設業や製造業で多く導入されています。

2.2. ISO9001の要求事項

ISO9001の認証を取得するために、企業は「要求事項」という10個の要件を満たす必要があります。要求事項の具体的な内容は以下になります。

ISO9001の要求事項

ISO9001を取得したい企業は、この要求事項を満たした社内ルール(マネジメントシステム)を構築し、運用していく必要があります。

2.3. ISO9001取得の流れ

ISO9001を認証取得するための流れを紹介します。取得までに必要な期間は会社の規模や適用範囲によって変わりますが、以下の表では一般的にかかるとされる12か月間のスケジュールを記載しています。

ISO9001取得の流れ

2.4. ISO9001取得時に気を付けるポイント

ISO取得活動を行う上で、取得に失敗しないために気を付けるポイントを2つ紹介します。

①経営者はISO管理責任者に任せきりにしない

経営者は、ISO取得活動を管理責任者やプロジェクトメンバーに任せきりにしてはなりません。なぜなら、経営者の態度が社員へ伝染し、「ISOのことは管理責任者に任せておけばよい」という雰囲気が会社全体に広がるからです。これにより、管理責任者やプロジェクトメンバーに業務が集中し負担が増え、最終的には取得失敗に繋がってしまいます。

失敗しないためには、経営者は社員たちへISO取得の目標を説明したり、管理責任者へ協力するように呼びかけるなど、組織一丸となって取り組める状況を作る必要があります。

②自社に合わないマネジメントシステムを構築しない

ISO9001の審査では、作成したマネジメントシステムの通りに仕事が行なわれているか審査されます。もし、自社に合わないマネジメントシステムを構築した場合、現場で正しく運用できずに審査に落ちてしまう可能性があります。
以下の場合に、自社に合わないマネジメントシステムが構築されることが多いです。

  • コンサルティングサービスなどの社外の人間がフォーマットに沿ってマネジメントシステムを構築する場合
  • 他社のマネジメントシステムをそのまま利用する場合

現場に合ったマネジメントシステムを構築するためには、仕事を熟知した人を交えて現実的に運用できるようなシステムを考える必要があります。

2.5. ISO9001を認証取得するメリット・デメリット

ここでは、ISO9001の認証を取得するメリットとデメリットを紹介します。ISO9001の導入を考えている企業は、これらのメリットとデメリットを考慮して導入を考える必要があります。

2.5.1. メリット

ISO9001を取得するメリットは主に3つあります。

①外部からの信頼向上につながる

ISO9001を認証取得している企業は「国際基準を満たす品質管理の仕組みを持っていること」を証明できるため、他社やお客様に信頼してもらえます。また、ISO認証を受けるには第三者機関による公正な審査を通過する必要があるため、取引先や顧客に安心感を与えることができます。

②取引拡大につながる

取引先によっては「ISO9001の認証取得が取引条件」とされることがあります。そのようなときにISO9001の認証を持っていなければ取引が成立せず、せっかくの機会を逃してしまう可能性があります。また、ISO9001は国際規格なので、海外企業との取引にも活用できます。そのため、ISOの認証取得を持っていると取引の拡大に繋がります。

③社内改善につながる

ISO9001を取得するためには、ISO9001が定める要求事項を基準に、自社の規模や業種に沿った社内システムを決めて運用していきます。そのため、取得のためにマニュアルの作成や社内制度を明確化していくことが社内の改善につながります

2.5.2. デメリット

ISOを取得する時には以下のようなデメリットもあります。

①取得・維持にコストがかかる

ISO9001の認証を取るためには、審査機関による審査に合格する必要があり、その審査を受けるためにお金がかかります。さらに認証を維持するための維持審査・更新審査にもお金がかかります。コンサルティングサービスを利用する場合はコンサルタント費用もかかってくるため、企業にとって大きな負担となる可能性があります。

②書類の作成・管理に手間がかかる

ISO9001を取得するためには、審査機関に提出する書類を作成する必要があります。資料を作るためには、データを整理したりフォーマットを考えたり時間と手間がかかります。また、作成した資料は管理しておかなければなりません。書類が増えると管理業務も増えるため、管理者には負担がかかります。

③従業員の負担が増える可能性がある

自社に合わないマネジメントシステムの構築を行った場合、普段の業務にISO9001のためだけの業務が加わります。また、新ルールに従って新しい業務を覚える必要が出てくるので、従業員は大変だと感じるかもしれません。

3. ISO9001のよくある質問

ISO9001取得を考えている方のよくある質問をまとめました。

3.1. 取得にかかる期間は?

ISO9001の認証を取得するには、自社のみで行う場合とコンサルティングサービスを利用する場合や、会社の規模・取得範囲によって変わりますが、一般的に6〜12か月かかります。自社ルールを構築した後に運用を始め、それから審査機関による審査を受けるため、認証には時間を要します。

3.2. 認証の有効期限は?どうやって継続するの?

ISO9001には3年という有効期限があり、維持するためには維持審査と更新審査を受ける必要があります。維持審査とは、取得の1年後と2年後に行う審査で、更新審査は取得から3年後に受ける大きな審査です。更新審査の翌年は再び維持審査を受け、この3年のサイクルを繰り返すことで認証を継続できます。

3.3. 取得にかかる初期費用は?

取得のためにかかる審査費用は、審査機関や会社の規模によって異なりますが、おおよそ40〜100万程度です。また、社内でISO9001の取得に必要な知識・スキルがない場合、外部のコンサルティングサービスを利用することも可能です。コンサルティングサービスを利用する場合、追加で費用がかかります。トータルの初期費用を考えると、最低でも100万円程度はかかると考えましょう。以下の表に、企業規模ごとにかかる費用の一例を紹介します。

3.4. 認証継続にかかる費用は?

ISO認証は取得するだけではなく継続にもお金がかかります。具体的には、維持・更新審査費用やコンサルタント費用などです。企業によって変わりますが、維持・更新審査の費用は、新規取得時にかかった費用の7割程度が相場になります。

4. まとめ

この記事では、ISO9001の概要や要求事項、取得の流れ、メリット・デメリットなどを簡単に説明しました。「ISO9001」について知りたい方や取得を考えている方に役立つ記事となっていれば嬉しいです。

当社では、ISO9001を取得し、お客様に対して安定した品質レベルの製造請負サービスを提供できるよう、迅速な初期対応、安定した品質管理、徹底した納期遵守・適材適所の配置を強みに請負サービスの拡大に努めております。HPに記載されていない案件でも誠意をもって対応させて頂きますので、まずはお気軽にお問い合わせください。

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